ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドローム

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは?

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは?

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは、運動器の機能が低下して、歩行や日常生活に支障を来している、またはそのリスクが高い状態を指します。「運動器」とは、骨、関節、筋肉などの体を動かすための器官のことです。

高齢化が進む日本では、いつまでも自立した生活を送るため、このロコモ予防が重要視されています。大切なのは、適切な予防や治療により、運動機能の改善が可能だということです。

フレイルとの違い

ロコモが運動器の機能低下に焦点を当てているのに対して、フレイルはより広い範囲で心身の機能低下を捉えています。ただし、両者は密接に関連しており、予防方法も共通する部分が多くあります。

当院では、この2つを総合的に評価し、患者様の状態に合わせた予防・改善プログラムを提供しています。

ロコモの症状

次のような症状が出始めたら要注意です。

  • 階段の上り下りがつらくなった
  • つまずきやすくなった
  • 横断歩道を青信号で渡り切るのが難しい
  • 15分くらい続けて歩けない
  • 片足立ちで靴下が履けない など

これらの症状は、徐々に進行していくため気づきにくいことがあります。早めの対策が重要です。

ロコモの原因

加齢による変化

年齢とともに筋力や骨密度が低下するのは自然な現象ですが、適切な運動習慣により、その進行を遅らせることが可能になります。

運動不足の影響

現代のライフスタイルでは、運動不足になりやすい傾向にあります。特に高齢になると、活動量が徐々に減少しがちです。

生活習慣との関連

不適切な姿勢や動作の習慣、運動不足、栄養の偏りなどが、ロコモの進行を早める要因となります。

ロコモ度のチェック方法

次のような方法でロコモのリスク評価を行います。

  • 立ち上がりテスト:椅子からの立ち上がり能力を評価
  • 2ステップテスト:歩幅から運動機能を評価
  • 問診票による日常生活動作(ADL)の確認 など

これらの結果を総合的に判断して、患者様お一人おひとりに合わせた予防・改善プログラムを作成します。

ロコモティブシンドロームの予防と改善

ロコモを予防・改善するためには、運動と栄養の両面からのアプローチが重要です。特に運動習慣をつけることは、運動器の機能維持に大きな効果があります。

運動療法

当院では、患者様の状態に合わせた運動プログラムを提供しています。特に重要なのが、ロコモーショントレーニング(ロコトレ)です。スクワットや片脚立ちなど、自宅でも簡単にできる運動を中心に、バランス能力と下肢筋力の向上を目指します。

また、ウォーキングなどの有酸素運動も効果的です。理学療法士が正しい歩き方を指導して、安全に運動を継続できるようにサポートいたします。

栄養管理

運動器の健康維持には、バランスの良い食事が欠かせません。特に高齢になると食事量が減りがちですが、必要な栄養素はしっかりと摂取する必要があります。魚や肉、大豆製品などの良質なたんぱく質、乳製品や小魚からのカルシウム、日光浴と組み合わせたビタミンDの補給など、日々の食事の中で意識したい点がたくさんあります。

当院では管理栄養士が、普段の食事内容を詳しくお聞きした上で、ご自宅で無理なく実践できる具体的なメニュー提案を行います。和食、洋食など、患者様の好みに合わせた食事内容をアドバイスいたします。

当院のロコモ対策プログラム

充実した運動指導

週2回程度の通院リハビリに加えて、ご自宅でできる運動メニューもご提案します。患者様のライフスタイルに合わせて、継続可能な運動習慣づくりをサポートします。また、定期的に運動機能の評価を行い、プログラムの調整も行います。

総合的なアプローチ

運動指導だけではなく、栄養指導や生活習慣の改善アドバイスも提供します。特に大切なのが継続的なフォローアップです。進み具合を一緒に確認しながら、必要に応じてプログラムを見直していきます。

ロコモと関連する疾患

ロコモは骨粗鬆症、変形性関節症、腰部脊柱管狭窄症などの運動器疾患と密接に関連しています。これらの疾患は互いに影響し合い、症状を悪化させる可能性があります。

骨粗鬆症との関連

特に骨粗鬆症との関連が深く、予防方法も共通する部分が多くあります。当院では、これらを総合的に評価して、効果的な予防・治療プログラムを提供しています。

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